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?ApH7.6以上のbuffer条件では、細胞接着抑制活性は認められない。
?BHKaの最も強い細胞接着抑制条件はHKaがsurfaceに作用する事であった。

 

(4)HKaの細胞接着抑制の作用機序およびそのdomainの同定
以上に示した結果により細胞接着抑制domainは軽鎖のhistidine rich domain(HRD)に存在することが強く示唆された。さらにどのdomainが重要であるかを検討するためPET3a vectorを用いてヒトHKaのcDNAよりHRDをexpressionした。図3にそのHRDをexpressionしているBacteria(clone15−1株)を得た(A)。図3(B)はHRDを認識するMAb’sによるimmunoblottingである。このbacteria lysateからCM−sepharoseを用いHRDを精製し(recombinant proteinr−HRD、rF1F2)、細胞接着実験を行なった。図4では(0.01−3μg/ml)のVNをプレートにコートし、100nMに相当する蛋白質をMG63cellsと同時に加え1時間後の細胞接着を検討した。興味のあることには強い細胞接着抑制活性を示すためにはwhole moleculeが必要であり軽鎖>rHRDの順で作用が弱まっていった。VN(1μ9/ml)をコートしたプレートでのMG63cellsの接着は100nMのrHRDでは阻害しなかったが、VN(0.3μ9/ml)では50%阻害していた。以上よりVN(0.3μg/ml)をコートした条件でrHRDの阻害作用について濃度依存性を検討した。rHRDは弱いながらもVN−依存性細胞接着を阻害した。さらにrHRDがHKaの作用を阻害するかどうか検討した。図5にはVN(1μg/ml)をコートしたプレートヘのMG63cellsの細胞伸展を100%とした時のHKa、rHRD、LKの作用をみたものである。HKaを加えると細胞は伸展しない(B)。しか

 

 

 

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